2007 Fiscal Year Annual Research Report
超好熱性アーキアの新規酵素群を活用した結晶性セルロース完全糖化技術の開発
Project/Area Number |
07F07578
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
石川 一彦 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, セルエンジニアリング研究部門, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KIM Han-Woo 独立行政法人産業技術総合研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | バイオマス / 酵素 / エネルギー |
Research Abstract |
本来、好熱性アーキアP. horikoshiiは深海中でセルロースを完全糖化してその糖質をエネルギー源として生育している。これは、P. horikoshiiがセルロース完全糖化酵素システムを持っていることを意味するものである。当該外国人特別研究員のゲノムデータベース調査と解析によりP. horikoshiiゲノム中には、セルロースの糖化に関わる新たな2種類の酵素(β-グルコシダーゼ遺伝子)が確かに存在していることが明らかになった。この調査結果は、本2種類の酵素を組み合わせればセルロースの完全糖化が可能であることを示している。にもかかわらず、これら2つの遺伝子はいまだ注目されても知財化されてもいない。我々の既に得た超耐熱性エンドグルカネースと組み合わせるには、同じアーキアが自然にもつ酵素システムを利用することが最も合理的かつ論理的である。 19年度は、受入研究者は当該研究員と共同で、セルロース糖化反応に関る本2種類の酵素(β-グルコシダーゼ)のクローニングおよびその機能解析を行った。モデル基質を用いた場合、既に得られている超耐熱性エンドグルカネース酵素と組み合わせることでアーケアが持つ結晶セルロース完全糖化システムを試験管内で再現することに成功した。
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