2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07603
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
MAKSYUTOV Shamil National Institute for Environmental Studies, 地球環境研究センター, 主席研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
VALSALA V. K. 国立環境研究所, 地球環境研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 海洋数値モデル / 海洋生物地球化学的モデル / 大気・海洋間の二酸化炭素交換 / 海洋炭素循環 / 人為起源による二酸化炭素 / 温室効果ガス / 地球温暖化 |
Research Abstract |
1.海洋炭素循環を研究するために、全球海洋輸送数値モデルである「NIES海洋輸送モデル」を開発した。開発したモデルの概要は以下の通りである。 (1)本モデルはNIES独自で開発したものであり、オフラインの海流データを使って計算を行う海洋トレーサー輸送モデルである。 (2)様々な人為起源の温室効果ガスの海中輸送過程をシミュレーションすることにより、NIES海洋輸送モデルの性能試験を行い、その信頼性を確認した。 (3)さらに、平成19年度は本モデルをチューニングすることにより、スーパーコンピュータ上で計算することができるようにした。 2.さらに、生態系モデルと炭酸塩化学モデルをNIES海洋輸送モデルに取り込み、二酸化炭素の大気・海洋間の交換量をより正確に再現できるようにした。その詳細は以下の通りである。 (1)NIES海洋輸送モデルに炭酸塩化学モデルを取り込むことにより、海洋中の二酸化炭素量の化学反応による増減を考慮してその循環(輸送)過程を計算できるようにした。それにより、二酸化炭素の海中での化学反応を考慮した大気・海洋間の二酸化炭素フラックスの推定ができるようになった。 (2)さらに、生態系モデルを取り込み、海洋中の二酸化炭素の生物学的消費量の計算をおこない、その変動も考慮して海中の輸送過程をシミュレーションできるようにした。 (3)これらのモデルをNIES海洋輸送モデルに取り込むことによって、大気・海洋間の二酸化炭素フラックスを全球規模で計算できるようになった。 3.全球大気・海洋間の二酸化炭素フラックスの複数年に渡るシミュレーションを実施した。その詳細は以下の通りである。 (1)1960年以降の45年分の大気・海洋間の二酸化炭素のフラックスのシミュレーションを実施した。 (2)その結果をもちいて、大気・海洋間の二酸化炭素フラックスの年々変動を解析した。
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Research Products
(6 results)