2008 Fiscal Year Annual Research Report
不安定核ビームの高スピンγ線分光によるエキゾチック核の集団性
Project/Area Number |
07F07605
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
櫻井 博儀 The Institute of Physical and Chemical Research, 櫻井RI物理研究室, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DOORNENBAL Pieter Christiaan 独立行政法人理化学研究所, 櫻井RI物理研究室, 外国人特別研究員
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Keywords | 不安定核ビーム / インビームγ線分光 / 集団運動 / Sn-100 / γ線計測技術 / 軌道逆転の島 |
Research Abstract |
本年度は、所期の目標の向けて、精力的にシミュレーション、実験などを行った。 (1)RIBFでの最初のインビームγ線分光:昨年度末、理化学研究所で推進しているRIビームファクトリープロジェクトで、初めてのインビームγ線分光が行われ、中性子過剰なN=20での魔法数喪失領域「軌道逆転の島」の原子核に適応した。クーロン励起、破砕反応法の二種を利用し、この領域での未知核、Ne-32の第一励起準位のエネルギー値と非弾性散乱断面積を取得した。今年度中に解析を終了させ、来年度に結果を投稿する予定である。 (2)Sn-100領域のインビームγ線分光:今後の新たな実験計画として、Sn同位体の異常な電気四重極遷移強度B(E2)に着目し、実験申請書を国際実験採択委員会に提出し、認められた。Sn同位体のB(E2)を中性子数の関数でプロットすると、安定核領域からSn-100に向かうと、B(E2)が既存の殻模型では説明できない、異常な振る舞いを示している。彼はRIビームファクトリーで、Sn-104、Sn-102のB(E2)を測定する実験を提案した。 (3)次世代γ線検出器の設計:γ線検出器として注目を浴びているLaBr3結晶を利用した、次世代γ線検出器のシュミレーションを行った。LaBr3結晶は、NaIに比べ、検出効率に優れ、またエネルギー分解能、時間分解能も優れている。この点に着目し、高速不安定核ビームに特化した、次世代γ線ボールを設計した。
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Research Products
(3 results)