2007 Fiscal Year Annual Research Report
細胞接着因子及び遺伝子担持アパタイト層による、骨形成を促進する骨補填材の開発
Project/Area Number |
07F07607
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
大矢根 綾子 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, ナノテクノロジー研究部門, 研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHANG Wei 独立行政法人産業技術総合研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | アパタイト / 遺伝子 / 細胞接着因子 / 骨補填材 / 複合体 / リン酸カルシウム / ルシフェラーゼ / コーティング |
Research Abstract |
骨欠損部において周囲の骨形成を促進し、周囲の骨と直接結合して一体化する人工材料は、骨補填材として有用である。本研究は、高分子材料表面に細胞接着因子及び遺伝子担持アパタイト層を形成させることにより、上記の特性を有する骨補填材を開発するための基礎的指針を明らかにすることを目的とする。平成19年度(平成19年11月28日〜平成20年3月31日)に行った研究内容は以下の通りである。 ・ルシフェラーゼのcDNAを含むプラスミドを調整し、reporter geneとしての性能確認を行った。 ・溶融・プレス成型によってエチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)の平板状基板(大きさ10×10×1mm^3)を作製し、同基板の表面全面にアパタイト層、及び細胞接着因子及び遺伝子担持アパタイト層を形成させるための処理条件(EVOH基板に対する前処理条件、コーティング溶液の成分濃度)を確認した。 ・前項で得られた試料表面においてCHO-K1細胞を3日間培養し、同細胞への遺伝子導入効率をルシフェラーゼ活性により評価した。細胞接着因子及び遺伝子担持アパタイト層表面における遺伝子導入効率が、アパタイト層表面における遺伝子導入効率よりも有意に高いことを示し、本遺伝子導入システムの再現性を確認した。 ・細胞接着因子の製品ロットによる遺伝子導入効率の違いを調べ、最も高い遺伝子導入効率の得られる細胞接着因子の製品ロットを選定した。
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