2008 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ構造有する電極材料の合成とリチウムイオン電池への応用
Project/Area Number |
07F07611
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
周 豪慎 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, エネルギー技術研究部門, 研究グループ長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG Yonggang 独立行政法人産業技術総合研究所, エネルギー技術研究部門, 外国人特別研究員
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Keywords | リチウムイオン電池 / LiFePO_4 / リチウム-空気電池 |
Research Abstract |
(1)LiFePO_4は安価なため電気自動車用大型リチウムイオン電池の正極材料として注目されているが、リチウムイオンの拡散係数が低いこと及び電子伝導率が小さいことなどといった問題点が指摘されている。我々は、直径を20〜40nmに制御したオリビン構造LiFePO_4の超微粒子を作製し、黒鉛類似のカーボン層(セミグラファイト膜)で覆うことで問題点を改善した。この微粒子[LiFePO_4(core)-C(shell)]は、30C、60Cという大きなハイレートで充・放電した場合でも、それぞれ、112mAh/g、90mAh/gといった高い容量を維持していた。さらに、100%の充・放電深度で1100回の充放電サイクルを繰り返しても、容量は165mAh/gと初期容量を維持していた。本研究は、2008年8月27日に、産総研プレスリリースにした。 (2)正極材として空気中の酸素を用いるリチウム-空気電池では、活物質である酸素は電池セルに含まれておらず、空気中に無尽蔵に存在するので理論的に正極の容量が無限となり、大容量電池技術として注目されてきた。大学や企業などで技術的課題が研究されてきたが、現状のリチウム-空気電池では放電反応の結果、正極側に生成した酸化リチウムが有機電解液に溶けないために、その容量が制限されていた。我々は、従来知られていなかった画期的な電池構成「リチウム金属/有機電解液/リチウムイオン固体電解質/水系電解液/空気極+充電専用正極」構造の新型リチウム-空気電池を開発した。開発された研究用電池を用いて、本リチウム-空気電池の連続50000mAh/gの放電を実証した。本研究は、2009年2月24日に、産総研プレスリリースにした。
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Research Products
(5 results)