2007 Fiscal Year Annual Research Report
サブバンド間遷移超高速光スイッチの低エネルギー動作化に関する研究
Project/Area Number |
07F07614
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
秋本 良一 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 超高速光信号処理デバイス研究ラボ, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CONG Guangwei 独立行政法人産業技術総合研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | サブバンド間遷移 / 量子井戸 / 超高速光スイッチ / 吸収飽和 / 位相変調 |
Research Abstract |
将来の大容量・超高速光通信・光信号処理技術にむけて、小型・低消費電力で動作するサブバンド間遷移型の超高速全光スイッチの開発を行うことを研究目的としている。II-VI族半導体CdS/ZnSe/BeTe量子井戸およびIII-V族半導体ベースのInGaAs/AlAsSb量子井戸構造を対象としてサブバンド間遷移スイッチの低エネルギー化を目指している。現状では両材料ともに低エネルギー化が当面の最重要課題となっているため、以下の二つのアプローチで低エネルギー動作化を追及してきた。II-VI族半導体材料では吸収飽和型のスイッチを念頭におき、第一は動作スイッチエネルギーの低減にむけて、光励起電子の緩和時間を結合量子井戸に多準位を利用して低速化することを理論的に検討した。量子井戸構造の最適化により緩和時間を低速化した場合に、動作エネルギーの低減化が可能であることを確認した。また、実際にMBE結晶装置により結合量子井戸構造を作製し、吸収スペクトルの測定により結合効果が発生していることを確認した。一方、III-V族半導体材料では最近高速の位相変調効果が発生することが報告されており干渉計型の光スイッチへの応用が期待されている。低エネルギー動作化に必要な高効率位相変調効果を発現させることが有効である。まず、位相変調効果の発現機構について実験的な検討を行った。従来キャリア・プラズマ効果と伝導帯の非放物線性によリ位相変調の起源が説明されていたが、フェルミレベルの変調によるバンド間遷移の分散効果が主要な原因であることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)