2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07615
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
越崎 直人 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, ナノテクノロジー研究部門, 研究グループ長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LI Liang 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノテクノロジー研究部門, 外国人特別研究員
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Keywords | 1次元ナノ構造 / 物性 / 酸化コバルト / 斜め蒸着 / 電導性 / ガスセンサ / 集合体 / 光応答型 |
Research Abstract |
本研究では、1次元ナノ構造集合体の調製・物性測定技術と、その物性測定技術を組み合わせることで、サイズ効果が現れる条件を精密に決定するとともにサイズ効果の本質やメカニズムについて検討することを目標に研究を進めた。H20年度は、斜め蒸着法とレーザーアブレーション法を組み合わせてさまざまな形態をもつ酸化コバルトナノ構造体の調製を試みた。レーザーアブレーション法を用いて、蒸発種の方向性が強い圧力条件である高真空条件下で、ターゲット基板間距離を大きく取り、かつ基板をターゲット方向に対して傾けて、蒸発種が基板をかすめるように付着する条件を選択して実験を行った。その結果、その角度が70°の時に、ワイヤ状の組織が観測され、それ以外の角度では表面荒さの異なる薄膜状物質が形成された。一方、この斜め蒸着条件において雰囲気圧力条件を真空から300mTorrの間で変化させたところ、より次元性の低いナノ粒子凝集体も得られた。このようにして得られたさまざまな次元性をもつナノ構造体の光応答型ガスセンサ特性を空気中とCO200ppm中の間で変化させた時の光透過率変化を測定することで評価した。いずれの試料も酸化コバルトナノ構造体のCoOとCo_3O_4の間の高速結晶変態現象に基づく光透過率変化を示すが、その次元性によって透過率変化の大きさや応答速度が大きく変化した。とくに、粒子状のO次元性も持つナノ構造体が高速応答を示し、透過率変化の大きさも50%以上を示し、従来知られている光応答型ガスセンサと比較して非常に優れていることがわかった。
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Research Products
(2 results)