2008 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質相互作用を制御する天然生理活性物質に関する研究
Project/Area Number |
07F07627
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
新家 一男 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, バイオメディシナル情報研究センター, 主任研究員
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HWANG Ji-Hwan 独立行政法人産業技術総合研究所, バイオメディシナル情報研究センター, 外国人特別研究員
|
Keywords | タンパク質相互作用 / 蛍光補完法 / 天然化合物 / スクリーニング / プロテアソーム形成 |
Research Abstract |
本年度は、蛍光タンパク質を応用した蛍光補完法(Fluorescence complementation assay)を用いて、8種類のタンパク質相互作用制御物質のスクリーニングを行った。小麦胚を用いた無細胞系タンパク質合成法により調製したタンパク質を用いたin vitro系を用いて、各スクリーニング15万〜22万個の天然物ライブラリーを用いてスクリーニングを行った。その結果、プロテアソームアッセンブリファクターであるPAC1/PAC2の相互作用阻害物質として、マクロライド系化合物であるconcanamycin類を得た。Concanamycin類化合物中、18員環マクロライドであるTAN1323Dが、IC_<50>値50μMと比較的強い相互作用阻害活性を示したが、幾つかの評価系に対して相互作用阻害活性を検討した結果、ある程度の選択性はありながら多くのアッセイ系において阻害活性を示した。 次に、プロテアソームアッセンブリファクターであるPAC3のダイマー化阻害剤として、TB1を見出した。本化合物は、IC_<50>値15nMと強力にPAC3のホモダイマー化を阻害することが判明した。本化合物については、他研究機関との共同研究により、インシリコモデリングを行うと共に、有機合成による誘導体調製を進めている。この他に、トリコセチン誘導体新規化合物を見出した。現在、これらの化合物について、細胞レベルでのプロテアソーム形成阻害活性を検討中である。この他、FOXO/PP2A5E、AKT1/PRAU40など数種のアッセイ系において、それぞれ数個の活性物質を単離した。現在、これらの化合物について、高次な系での評価を継続中である。
|