2008 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ領域応力測定技術におけるカソードルミネッセンス分析と電子プローブの分離解析
Project/Area Number |
07F07720
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
PEZZOTTI G. Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LETO Andrea 工芸科学研究科, 京都工芸繊維大学, 外国人特別研究員
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Keywords | カソードルミネッセンス / 電子プローブ / 石英ガラス / 残留応力 |
Research Abstract |
SiおよびSiOxから成る金属酸化膜半導体(以下、MOS)の結晶および非結晶相における応力/歪みに関するサブミクロンスケールの定量的解析をイタリア政府研究所との共同研究として実施した。この研究では、応力/歪み印可に伴い、スペクトルバンドの波数変化が生じる現象に基づく、ピエゾ分光法を利用して応力/歪み解析を行った。 MOSデバイス中の非晶質SiOxの解析には、電子ビームを励起源としたカソードルミネセンス(以下、CL)分析を用い、酸素点欠陥スペクトルを利用した。また、結晶質Siにおける応力状態の解析には488(nm)のArイオンレーザーを励起源とする、ラマン分光分析法を採用した。これら2種類の分光法に伴う電子プローブおよびレーザープローブの空間的広がりを考慮することにより、ナノ/ミクロンスケールでの空間分解能を有する応力解析手法の確立に挑んだ。デバイス中の非晶質シリカで観察されたCLスペクトルの波数シフトの解釈には、Grabner形式を導入するとともに、ラマン分光のデータの解釈には、Si単結晶の変形ポテンシャルの概念を導入した。 本研究における主な成果として、せん断成分を含む残留応力の個々のテンソル成分に対して、空間デコンボリューション技術を新たに提案することが可能になった。この新たなデコンボリューション技術は、異なる形状のデバイスにおける局所的な応力場解析にも容易に一般化させることが可能であり、半導体材料のスペクトル解析の精度・信頼性の向上に大きく貢献することができたと考えられる。
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Research Products
(8 results)