2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07725
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
床次 眞司 National Institute of Radiological Sciences, 放射線防護研究センター, 室長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MIROSLAW Janik 独立行政法人放射線医学総合研究所, 放射線防護研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 環境放射能 / ラドン・トロン / 壊変生成物 / 線量評価 |
Research Abstract |
本研究では、近年関心が高まっている天然起源放射性物質のうち、公衆に対して最も線量寄与が高いラドンに着目して、近い将来その安全基準を策定する際の科学的根拠を明確することを目的としている。特に放射性廃棄物処分では生活環境に与える影響を明確にしておく必要がある。様々な形態で存在するラドンの発生源からどのようにラドンが環境中を移行して生活環境へ寄与するのか、そのプロセスを定量的に明らかにするため、土壌中のラドンの移行に関する研究に重点を置いて研究を進めた。特に今年度は安全評価に最も重要なパラメータの一つである実効拡散係数評価の実験系の構築を進めた。当研究所が所有するラドンチェンバーを実験系に組み込むことにより従前のシステムとは異なる精度の高い評価が可能となった。実効拡散係数の依存性を調べるため、模擬土壌を用いて空隙率や水分量を変化させて実験を進めた。 ラドン散逸能の実験では、幾つかの地質的特徴が異なる土壌を用意して、散逸能評価実験を開始した。今後は土壌水分量を変化させることにより散逸能がどのように変化するかを調べ、可能であれば関数化することとした。また神戸などの高ラドン濃度地域においてはラドン散逸率測定を行い気免パラメータとの関連を調査した。これとは別に測定器の信頼性を担保するため、国際的な共同比較実験を開催し、諸外国との比較検討を通じて品質保証に努めた。
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