2007 Fiscal Year Annual Research Report
カリックスアレーンとシクロデキストリンを結合することにより新たな分子カプセルを創成する
Project/Area Number |
07F07726
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
原田 明 Osaka University, 大学院・理学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SWITERCZYNSKY Dariusz Grzegorz 大阪大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 超分子化学 / 超分子ポリマー / 伸縮性超分子化合物 / ポリロタキサン / シクロデキストリン / カリックスアレーン |
Research Abstract |
生体系においてはウィルスのような言わばカプセルのような分子が存在し、細胞内に進入し、遺伝情報などを送り込んでいる。我々はこれまでにない分子カプセルとして、分子認識能が異なるシクロデキストリンとカリックスアレーンを複数組み合わせた分子カプセルの作成を試みた。二分子で挟み込みにより分子を認識する基礎的な研究から、さらに複数のシクロデキストリンとカリックスアレーンを組み合わせた分子カプセルを合成し、分子認識能についても検討した。また鋳型とする球状分子表面にシクロデキストリンとカリックスアレーンを精密に配置させた。これらの分子認識はそれぞれのホスト分子の性質が全く異なるために、選択的に配置させることに成功した。形成された超分子錯体について分子サイズを見積もるためにPulsed field gradient spin echo NMR測定により見積もった。その結果、カプセル形成前とカプセル形成後には大きな分子サイズの差が見られ、シクロデキストリンとカリックスアレーンによるカプセル形成が確認された。このカプセル形成は質量分析測定においても確認され、シクロデキストリンとカリックスアレーンからなる超分子錯体であることを確認した。このカプセルの表面を修飾させ、球状分子の内部の鋳型分子を溶かしだし、表面がシクロデキストリンとカリックスアレーンからなる球状分子膜を作成した。
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