2007 Fiscal Year Annual Research Report
現代日本における、妊娠、出産、母性、表象と消費活動について
Project/Area Number |
07F07753
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
菅 聡子 Ochanomizu University, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SEAMAN A.C. お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ジェンダー / 出産 / 妊娠 / 日米比較 |
Research Abstract |
本研究の目的は、現代日本における〈妊娠〉〈出産〉〈母性〉表象について、どのようなコンテクストのもとに言説が構成されているか、女性作家による著作、妊娠・出産関係のマニュアル本、雑誌、CMなどを具体的な調査対象として明らかにすることにある。とくに今年度は、研究の具体的方法や基礎的部分の完成に作業を集中した。 まず、現在、一般に用いられている妊娠・出産関係のマニュアル本、女性作家によるエッセイ、また現代文学にあらわれる妊娠・出産表象、ならびに当該テーマの月刊誌、女性誌の結婚・出産特集号等の第一次資料を収集し、それらについて、ジェンダーならびに現代社会の諸問題、とくに少子高齢化の観点から分析をすすめた。その結果、現在の妊娠・出産マニュアル本では、妊娠・出産をめぐる描写に統一性があることが明らかになった。すなわち、苦痛(痛み)のあとに必ず訪れる安寧である。また、一般に流布するマニュアル本では、お産に伴う種々の危険性、また産後の困難については語らない傾向が強いことも明らかになった。また、独自のセクシュアリティ表現を行っている現代女性作家として内田春菊をとりあげ、論文"Our Bodies,Myself:Uchida Shungiku's Sex For Girls"として発表した。
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Research Products
(2 results)