2009 Fiscal Year Annual Research Report
超音波キャビテーション気泡の動的挙動解析とバイオ系新材料創製への展開
Project/Area Number |
07F07765
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
安井 久一 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 先進製造プロセス研究部門, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LEE Judy 独立行政法人産業技術総合研究所, 先進製造プロセス研究部門, 外国人特別研究員
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Keywords | 超音波 / ソノケミストリー / ソノルミネッセンス / キャビテーション / 気泡 / 周波数 / 界面活性剤 / マイクロバブル |
Research Abstract |
前年度に引き続き、「基礎的研究」と「応用的研究」を、行った。 「基礎的研究」では、(1)イオン性界面活性剤や電解質の存在による多数気泡ソノルミネッセンス強度の空間構造の変化を明らかにした。純水中では、ソノルミネッセンスは液面付近にのみ見られるが、1mM SDS(イオン性界面活性剤)水溶液中では、溶液全体で見られる。さらに濃度を増加させて10mMにすると、再び液面付近でのみ見られるようになる。超音波なしでは、10mMの濃度においても気泡の合体は阻害される為、この振る舞いは、超音波に特有な現象であることが分かった。また、(2)ソノルミネッセンス気泡の空間分布に与える超音波の周波数と液温の影響を明らかにした。周波数が168kHzよりも高くなると、ソノルミネッセンスの強度が低下することを明らかにした。また、液温を高くするとソノルミネッセンス共同の空間分布が変化する。さらに、(3)超音波照射下で帯電した気泡間に働く相互作用に対して、様々な電解質の及ぼす影響を明らかにした。界面活性剤が負に帯電している場合、プラスイオンの性質によって、ソノルミネッセンスの強度が変化することを、明らかにした。 次に、「応用的研究」では、たんぱく質マイクロバブルの製法を研究した。強力な超音波ホーンを用いると、他のホモジナイザーを用いる時よりも効率良くたんぱく質マイクロバブルが生成できる。そして、付加的な化学結合を起こす事で、殻を強固にする事が出来た。さらに、超音波照射による殻の破壊に与える気泡間相互作用の影響を、数値シミュレーションによって調べた。気泡からの音響放射の数値シミュレーションも行った。
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Research Products
(6 results)