2007 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質脱リン酸化酵素阻害剤の活性発現機構に関する生物有機化学的研究
Project/Area Number |
07F07774
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
磯部 稔 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SYDNES Magne Olav 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | トートマイシン / タンパク質脱リン酸酵素 / ルミネッセンスアッセイ / 動的解析 / 質量分析 |
Research Abstract |
トートマイシン(TTM)とタンパク質脱リン酸I型酵素(PP1γ)の複合体の動的解析を行うために、TTMへ光感受性基としてアジド化芳香族化合物を導入した。化学合成したTTM誘導体の阻害活性は、ホタル生物発光を利用したルミネッセンスアッセイを用いて行いKi値を求めた。TTMヘアジド化芳香族を導入する際に利用するリンカーの長さは、阻害活性の強さを元に最適なリンカー距離を算出することとした。もっとも阻害活性の高かった誘導体を用いて、複合体を光照射した。光照射体をトリプシンプロテアーゼ消化した後、得られたペプチド断片をそのままオンラインで、ナノーLC-Q-TOF型質量分析装置を用いて解析した。より高感度であるイオントラップ型質量分析装置も併せて利用し、現在修飾部位を解析している。 アジド基を利用したTTM誘導化についても検討した。アジド基はクリック反応を利用するとさらに側鎖が延長できる。アセチレン基を持つPyboxリガンドを導入する反応について検討した。導入したPybox-TTMへ銅イオンをキレートさせて、錯体を形成させた。この銅イオン-Prbox-TTMとPP1で複合体を形成させたのち、過酸化水素を用いたPP1活性部位の選択的酸化修飾を行った。現在酸化条件を最適化している。
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Research Products
(5 results)