2009 Fiscal Year Annual Research Report
インド-太平洋におけるスナギンチャク目の進化と系統地理
Project/Area Number |
07F07812
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
須田 彰一郎 University of the Ryukyus, 理学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SINNIGER Frederic 国立大学法人琉球大学, 理学部, 外国人特別研究員
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Keywords | スナギンチャク類 / 生物多様性 / 分子系統学 / DNAバーコード / 系統地理学 |
Research Abstract |
研究実績の概要(平成21年度) 本研究実績は,2009年4月から10月初旬に出国するまでの活動と,本研究期間全体における研究活動に基づく研究実績(論文発表等)について記す。 1.Parazoanthidae(Antozoa : Zoantharia)の再考についての論文は,研究実施計画にあげていた計画の一つで,1月号のMarine Biodiversityに掲載された。 2.沖縄沿岸域におけるスナギンチャク類の多様性については,沖縄のみならず,高知,鹿児島(桜島),小笠原諸島をも加え,日本南部におけるスナギンチャク類の多様性研究に広げた。本研究は共同研究者とさらに進行中である。 3.東京都小笠原諸島での採集を実施し,日本未記載種1種を含む5種を,沖縄県石垣島での採集では,沖縄島および慶良間諸島のみから発見されている未記載種2種の新分布を確認し,さらに未記載種の可能性が高い標本を得た。 4.共生褐虫藻の分子遺伝学的な多様性に関しては,macrocnemicスナギンチャクにおいて1種が確実に共生していることを明らかにしたが、それ以上(ほかに5種が予想された)については不明であった。 5.日本南部からHydrozoanthidaeに属する新科の標本を採取し,その多様性について検討した。少なくとも2未記載種を含んでおり,"Southern Japan zoanthid diversity"の論文に含める予定である。 6.ニューカレドニアとニュージーランド深海域の調査結果を論文発表し,本邦産と比較した。 これらの研究成果のうちいくつかは既に論文発表したが,共同研究者と継続して研究を進めているものもあり,更なる成果をあげることが期待できる。
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Research Products
(6 results)