2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07814
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
宮脇 勝 Chiba University, 大学院・工学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MATTEO Dario Paolucci 千葉大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 文化的景観 / 歴史 / 文化財 / 自然環境 / 田園 / ランドスケープ / 保存計画 / 町並み |
Research Abstract |
日本とイタリアは、2004年に新しい法律として『景観法』を制定した。しかし、その具体的な計画策定には、まだ技術的な課題が多くあり、ここ数年の進展が著しいイタリアとの情報の交流は日本の制度づくりにも重要な意味を持つと考える。そこで、本年度の研究では、日伊における『文化的景観の保全』に研究対象を絞り、その実現のための制度的な捉え方の比較、保全計画の具体的な事例の比較(日本の伝統的建造物群保存地区・文化的景観、イタリアの風景規制地区・新制度による県の風景計画との比較)と、さらには都市計画プランの評価、規制の経済効果の評価といった評価手法の比較(環境影響評価、不動産価格評価等)を行い、地球環境保全時代の新しい計画の技術の革新のための基礎的な研究を行うことを目的とした。 研究成果として、第1に、日本においては、文化庁がこれまで行ってきた調査や、いくつか候補として挙げられた各地の独自の取り組み成果を文献とし、そのタイプ分けや課題を整理した。その結果を用いて、国内の文化的景観保全計画への取り組み事例として、既に先行して取り組んでいる自治体(四国地方:小豆島、上勝町、内子町、宇和島市、愛南町外泊地区等、琵琶湖地方:近江八幡市、長浜市、伊根町、高島市等、北海道地方)を取り上げて視察し、現状の具体的な課題、景観計画の内容等を把握した。 第2に、関東地方の文化的景観の研究として、千葉県利根川流域の文化的景観の調査と、東京都文京区の文化的景観、歴史的景観の調査、さらに、イタリアの法律からみた文化的景観の調査内容を、日本都市計画学会論文集及び大会、日本建築学会にて発表を行った。 第3に、そうした文化的景観を含む、身近な景観価値の調査内容について、「生活景」という本を出版した。
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Research Products
(5 results)