2009 Fiscal Year Annual Research Report
金属-有機薄膜界面における電子特性とキャリア移動特性の研究
Project/Area Number |
07F07816
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
FRIEDLEIN Rainer Japan Advanced Institute of Science and Technology, マテリアルサイエンス研究科, 講師
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BUSSOLOTTI Fabio 北陸先端科学技術大学院大学, マテリアルサイエンス研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 有機 / 無機界面 / 有機半導体 / 角度分解紫外光電子分光 / 表面電子構造 / 界面準位 / 電荷輸送 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、有機エレクトロニクスの分野で重要な有機半導体薄膜と金属基板の界面における電荷キャリアと周辺環境との相互作用を理解し、界面を通したミクロなキャリア輸送との関係を明らかにするために、角度分解紫外光電子分光による電子状態解析と反射高速電子線回折による構造解析を行った。 1)Cu(110)及びBi(0001)上に成長したアントラセン多層膜のバンド構造 反射高速電子線回折による結晶構造の解析から、アントラセン多層膜のバンド分散が異なる基板上に成長した異なるアントラセン結晶格子に由来することが明らかとなった。 2)有機/金属界面における電子構造:アデニン/Cu(110)界面 Cu(110)上に室温で形成されたアデニン超薄膜について電子構造の被覆率依存性を調べた。界面準位は分子の配向に強く依存した。 3)グラファイト上のアデニンとグアニンネットワークと水との選択的相互作用 水分子と水素結合したDNA塩基超薄膜の反応の選択性を調べた結果、水分子は窒素原子間のある水素結合を選択的に破壊することが明らかになった。しかしながらDNA塩基のネットワークそのものは大気に曝しても変化することはなく、高い安定性を示した。水分子は薄膜/基板界面の双極子を変化させることにより、電子準位接続を変化させた。
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Research Products
(8 results)