2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07818
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池田 謙一 The University of Tokyo, 大学院・人文社会系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ララッタ ロサリオ 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 日本の社会福祉 / consumers run organization / クラブハウス / 精神障害者 / 市民社会 |
Research Abstract |
本研究の目的は、東京都による福祉改革推進プランの一環である障害者福祉政策の緊急整備三年計画の導入による障害を持つ利用者への影響を分析することである。具体的には、利用者、サービス供給施設、行政機関等へのアンケート調査、及びうち数名へのインタビューを行い、統計を出し分析することで利用者にどの程度'選択の自由'の拡大をもたらすことができたのか、また利用者の社会的自立をどの程度推し進めることが出来たのかを調査するものである。この研究により、現在障害福祉制度において問題を抱える他の地域社会にも類似した福祉改革を採用できるか否かの判断の助けにもなる。また、効果があったと結果が出れば、社会政策研究においてこれまで多く支持されてきた理論をさらに支持するものとなり、効果がない場合にはその理論上の問題点を指摘するものとして貢献できるであろう。 この4ケ月間は主に、(1)この研究に関連した文献レビューと、(2)調査計画を立てることに焦点が絞られた。 (1)に関しては、日本の市民社会及び社会福祉、福祉政策関連の書籍・論文等、東京都の福祉政策の記録・資料等を取り寄せた。また、東京都福祉局等と連絡を取り通訳を交えて福祉改革推進プラン等に関する質問を行った。さらに、福祉政策分野において専門的な知識のある方々とコンタクトを取った。文献レビューの結果「福祉国家から市民社会へ:日本およびイギリスにおける福祉システムについて」を東洋大学ライフデザイン学部生活支援学科小澤温教授との共著により執筆。日本社会学会の英文誌IJJSにて発表予定。 (2)に関しては、方法論のチャプターを築き、実証的研究の手段を考察した。アンケートやインタビューの質問の設定をし、またその英語から日本語への翻訳を行った。アンケートの回答者を確保するため、各施設への連絡を行った。研究対象となる団体を絞リ込み、2種類の調査票を作成:クラブハウス運営者向けおよびクラブハウス利用者向け。
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