2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07826
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
WRIGHT B.Oliver Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DEHOUX Thomas 北海道大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ナノメカニクス / 超高速分光 / 超音波物性 / 熱物性 / 接触力学 / 非破壊検査 / 計測工学 |
Research Abstract |
次の3つの研究を成し遂げました。1)ピコ秒超音波と熱波による機械接触の検査。この研究では、機械接触を超短光パルスを用いた超音波と熱波の励起と検出を使って検査する方法を開発しました。2)不完全な界面を通り抜ける過熱状態の電子の弾道的伝播。この研究は不完全な界面を透過する過熱状態の電子に関するものです。3)微小球の振動。これについては直径5袖mのガラス球に振動を励起し、検出しました。 Dehoux博士はこれらの3つの別々の研究に関して結果を出しました。ピコ秒超音波とメガヘルツ熱波を機械接触の検査に応用するという最初の研究プロジェクトについて、広範囲に渡る仕事を成し遂げました。この研究論文は2009年12月にPhysical Review B誌に掲載されました。さらにこの論文は特に高い質の論文として選ばれ、Physical Review Focusに取り上げられました。このテーマに関しては、Ultrasonics誌にも論文が掲載されました。この研究は、他の方法では測定しにくい機械接触領域全体をナノスケールの分解能で超音波を使って検査する方法の確立に向けての大きなステップとなります。さらに2番目の研究では、機械接触を通り抜ける熱い電子をピコ秒時間領域でイメージングできることを示しました。この熱い電子は機械接触を検査するさらに別の手段となり、ナノスケールででこぼこした機械的接触面に対し非常に敏感です。これに関連した論文は準備中です。3番目の研究ではミクロンサイズの単独の球や接触している2つの球が振動するのを、類似の超短光パルス技術を使ってはじめて時間分解で観測したものです。この方法による振動モード周波数計測は、球の弾性的な性質を品質管理する有用な手段となるでしょう。測定した振動モードの位相は振動励起メカニズムの調査に役立ち、2つの球の間の機械的なつながりの動力学を解明します。この論文はOptics Letters誌に2009年11月に掲載されました。さらにこれらの研究は、日本、チリ、インド、韓国でなされた数々の国際学会で発表されました。
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Research Products
(4 results)