2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J00067
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
本田 真也 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 繊維強化複合材料 / 曲線状繊維 / 局所異方性 / 振動 / 有限要素法 / Ritz法 / 最適設計 / 遺伝的アルゴリズム |
Research Abstract |
新機能複合材料を開発するにあたって,本年度は有限要素法(FEM)の各要素内で,短繊維を最適に分布し,局所的な異方性を持つ複合材積層板の最適設計を行った.初めに勾配法と積層パラメータを組合せた手法を開発し,新機能材料が従来の材料よりも優れた剛性を示すことを数値計算で明らかにした.さらに,先の手法が振動数最大化などの固有値問題では不安定な結果を導くことを受けて,層別最適化法と遺伝的アルゴリズムを組合せた新たな手法を開発した.その手法は固有値問題に対しても安定した結果を示し,先の手法より効率的に最適な短繊維の分布を設計できた.また,短繊維の分布にはある程度の傾向が見られることがわかり,連続した曲線状の繊維によって強化されたFRP材料は従来の平行繊維によって強化された材料よりも高い性能を持ち得ることがわかった.連続した曲線状の強化繊維を有する材料は短繊維を最適に分布した材料よりも生産性の面で有利である. 続いて,連続した曲線状の強化繊維を有するFRP材料の振動解析手法を開発した.曲線状の繊維はスプライン関数を用いて表現し,振動数方程式の導出にはエネルギ法の一種であるRitz法を用いた.本手法はFEM解析よりも計算コスト・時間ともに少ない点が特長である.数値計算結果から,曲線状に強化されたFRP材料は従来の材料とは異なる振動特性を有し,より高い性能を持ち得ることが確認できた.本手法を応用することで,最適な曲線形状を発見することが可能である.以上により,近年,自動車などの軽量化構造材料として急速に需要が高まりつつあるFRP材料を,より高機能に設計できることを確認した.
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Research Products
(10 results)