2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J00158
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上田 実 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 遺伝子転移 / ミトコンドリア / 葉緑体 / リボソーム蛋白質 |
Research Abstract |
(1)異なるオルガネラ由来遣伝子による遣伝子置換 ポプラとマメ科植物であるタルウマゴヤシにおいて葉緑体ゲノムから消失していることが報告されているrps16について解析を行ったところ、ミトコンドリア由来のrps16がミトコンドリアと葉緑体へのDual targetingシグナルを獲得することで、葉緑体ゲノムにコードしてあったrps16を置換したことが明らかとなった。この現象は葉緑体ゲノムにrps16をコードしているイネやシロイヌナズナなどの他の顕花植物についても広く確認できることから、ミトコンドリアに由来するrps16による葉緑体ゲノム上のrps16遺伝子の置換は、顕花植物が誕生したごく初期の段階から現在まで行われていることが示唆された。本研究により、Dual targetingシグナル獲得による遺伝子置換の例を世界で初めて明らかにした。 (2)ミトコンドリアゲノム上の遺伝子が有する潜在的移行シグナル これまでにミトコンドリアから核へ転移しか遺伝子の中には明確な移行シグナルを有していない遺伝子の存在が知られていた。申請者はこの点から、現在ミトコンドリアゲノム上にコードされている遺伝子の幾つかは、遺伝子転移が起こる以前に潜在的な移行シグナルを有していたのではないかと考え検証を試みた。その結果、実際に移行シグナルとして機能する配列を有するミトコンドリア遺伝子の存在が示唆された。
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Research Products
(4 results)