2008 Fiscal Year Annual Research Report
バクテリアナノファイバーの構造制御による低熱膨張性透明ナノコンポジットの製造
Project/Area Number |
07J00215
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
能木 雅也 Kyoto University, 生存圏研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | セルロースナノファイバー / 透明材料 / エレクトロニクスデバイス / キチンナノファイバー |
Research Abstract |
これまで能木らは、酢酸菌が産出する幅50nmのバクテリアセルロースナノファイバーを用い、ガラス並みに低熱膨張で、プラスチックのようにフレキシブルな繊維補強透明材料の開発を行ってきた。 本年度は、幅15nmのセルロースナノファイバーを高密度に充填して、シート内部の光散乱を抑制することによって、透明で、ガラス並みに低熱膨張で紙と同様に折り畳むことの出来る「透明ナノペーパー」の開発に成功した。 この透明ナノペーパーはセルロースの繊維を抄紙したものであり、製法や構成成分は従来の紙と何ら変わりがない。唯一、異なる点は繊維の幅だけである。空隙をナノレベルで制御できたことによって、透明で、しかも興味深いことに従来の紙と同様に折り畳むことができる。この透明ナノペーパーは、従来の紙のようにロール・ツー・ロール方式の印刷技術が適用可能であるため、回路を印刷により実装した電子ペーパーや太陽電池などエレクトロニクスデバイス用透明基板として利用可能であり、21世紀の紙としての今後の活躍が期待される。 さらに、エビ・カニなどの甲殻類外皮からキチンナノファイバーの抽出にも成功し、低熱膨張性・透明材料の開発にも成功した。それらの結果を踏まえ、セルロースに限らず幅広い生物材料資源からのバイオナノファイバーの抽出ならびに、バイオナノファイバー材料の開発に従事している。
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Research Products
(22 results)
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[Presentation]2009
Author(s)
H. Yano, Y. Okahisa, K. Abe, S. Iwamoto. M. Nogi
Organizer
237th ACS National Meeting & Exposition
Place of Presentation
Salt Lake City, UT, U.S.A
Year and Date
20090322-20090326
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