2009 Fiscal Year Annual Research Report
キイロショウジョウバエ脳を用いた感覚統合を担う神経回路の探索
Project/Area Number |
07J00383
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
四宮 和範 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ショウジョウバエ / 脳 / データベース / 神経解剖学 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、キイロショウジョウバエ脳の神経を網羅的に収録したオンラインデータベースシステムの構築、および脳領域マップの作成を中心に行った。データベースシステムには昨年度までに入力した神経細胞やGa14エンハンサートラップ系統のデータに加え、新たにLexAエンハンサートラップ系統のデータを追加した。このLexAエンハンサートラップ系統は本研究室で作成された大規模ライブラリの一部であり、現在のところ、各系統におけるLexA遺伝子の発現パターンを画像ファイルとムービーファイルにより提供している。これに加えて、各系統においてラベルされている神経細胞の同定が進み次第、これらのデータも追加する予定である。また、各神経細胞が投射する脳の領域を整理し、この結果を脳領域データベースとして新たにデータベースシステムに組み入れた。脳領域データベースには、後述の研究により同定・定義された脳の領域と解説文を収録し、加えてこれまで使用されてきた脳領域名称との関連性などを記述している。さらに、各脳領域に投射する神経細胞を検索し、神経データベース内の対応する情報を参照することも可能になっている。脳領域マップについては、研究者間でさらなる討議を行った結果、現在の時点で最終版がほぼ完成している。結果として、脳全体を3つの異なるレベルで分割し、それぞれ12個の大領域、42個の中程度の大きさの領域(ニューロピル)、100個以上の小領域を同定した。また、これらの領域の名称を決定し、境界線の定義を行った。今後これを可及的速やかにまとめ、新規の脳領域命名システムとして論文発表を行う予定である。
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Research Products
(3 results)