• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2008 Fiscal Year Annual Research Report

視物質解析に基づいた動物界第三の色覚系としてのクモ類色覚メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 07J00435
Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

永田 崇  Osaka City University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)

Keywordsハエトリグモ / 色覚 / 視物質
Research Abstract

ハエトリグモは優れた色覚を持ち、主眼と呼ばれる眼には視細胞の受光部位が4層に積み重なった特殊な構造の網膜を持つ。この層構造はレンズによって生じる色収差を補正するための構造と考えられているが、その役割についてはこれまでの組織学的あるいは電気生理学的な手法によるアプローチからは包括的な結論が得られていない。この色収差が関与する新規の色覚メカニズムを理解するために、本研究ではハエトリグモの色覚の分子基盤および色覚メカニズムにおいて4層構造網膜が持つ生理的意義の解明を目指す。
今回単離したオプシン遺伝子・Rh4を含め、これまでにハエトリグモから単離した5種類のロドプシン類についてmRNA・タンパク質の発現を解析した結果、4層構造網膜においてRh1,Rh3およびペロプシンが発現していることを明らかにした。このうち培養細胞で発現が困難であったRh3については、吸収特性の解析を行うため、遺伝子導入によりショウジョウバエの視細胞において機能的に発現させることに成功した。ペロプシンについては、特異的抗体を作製し網膜における発現を明らかにしたことに加え、培養細胞での発現および精製に成功し、吸収特性を明らかにした。我々ヒトにも存在するペロプシンは視物質以外の機能が示唆されているが、培養細胞での発現、あるいは局在の解析が困難であることなどの理由から解析が進んでおらず、その生理的役割は未だ明らかになっていない。したがって今回のペロプシンについての成果はペロプシンの機能解析のための優れた材料の発見という意味で大変重要と言える。

  • Research Products

    (3 results)

All 2008

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] ハエトリグモに存在する視物質様タンパク質2008

    • Author(s)
      永田崇
    • Organizer
      日本動物学会第79回大会
    • Place of Presentation
      福岡
    • Year and Date
      2008-09-05
  • [Presentation] ハエトリグモ副眼の視物質の解析2008

    • Author(s)
      永田崇
    • Organizer
      比較生理生化学会第30回大会
    • Place of Presentation
      札幌
    • Year and Date
      2008-07-21
  • [Presentation] ハエトリグモの後中眼網膜において特異的に発現する視物質2008

    • Author(s)
      永田崇
    • Organizer
      動物学会近畿支部研究発表会
    • Place of Presentation
      京都
    • Year and Date
      2008-05-24

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi