2007 Fiscal Year Annual Research Report
環境に優しい施工性に優れた部分拡幅杭の性能設計に関する研究
Project/Area Number |
07J00923
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
正田 大輔 Kobe University, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 部分拡幅杭の鉛直支持力 / 部分拡幅杭の傾斜載荷時の支持機構 |
Research Abstract |
本研究の目的は,部分拡幅杭の支持機構を解明することを昌的としている.この目的の下,本年度は次の2点,1.部分拡幅杭の鉛直支持力の定量的評価を行い,部分拡幅杭の設計手法の提言と,2.鉛直と水平荷重が同時に作用する傾斜載荷時における,部分拡幅杭の支持機構の解明を行った. 1の目的に関して,根入れ長さを変えた乾燥地盤内模型載荷実験の結果を用いて,部分拡幅杭の鉛直支持力について定量的評価を行った.その結果,以下のことがわかった.(1)凹部長さの長短により,極限時の支持メカニズムが変化して,そのメカニズムは二つのモードに分けられる.本研の条件下では,凹部長さ70mmを境にそのモードが変わる.(2)先端支持力の算定値は,本実験の貫入率20%時付近の値とよく一致する.(3)凹部長さが長い杭の極限拡大部支持力は,Cavity expansion theoryを用いた算定結果とよく一致する.(4)凹部長さが短い杭の極限拡大部支持力は,凸部下面の支持作用による凹部での垂直圧増加を考慮した算定結果とよく一致する. 2の目的に関して,異なる鉛直荷重下で杭を水平方向に載荷して,杭の水平支持力や水平土圧分布について計測を行い,部分拡幅杭の傾斜載荷時の支持機構について検討を行った.その結果,以下のことがわかった。(1)鉛直荷重の増大に伴って水平支持力も大きくなる.(2)部分拡幅杭の方が鉛直荷重の増大に伴う水平支持力増分が大きくなる.(3)鉛直荷重が大きくなるに従って凸部底面によって凹部近傍の地盤が押されることにより土圧が増大し,この土圧増大が部分拡幅杭の水平支持力増分に寄与する.(4)凹部長さが短い杭ほど大きな水平支持力を発揮し,杭の水平投影面積が水平支持力に影響を及ぼす.
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Research Products
(6 results)