2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J00926
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安井 弘一 Osaka University, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 4次元多様体 / ハンドル分解 / カービー図式 / コルク / スタイン曲面 / 微分構造 |
Research Abstract |
単連結閉4次元多様体の上の全ての微分構造はコルクと呼ばれる可縮な部分多様体をその境界の対合写像に沿って貼り直すことによって得られることが知られているが、コルクの具体例や基本的なふるまいなどはほとんど知られていない。今年度は昨年度に引き続き4次元多様体のコルクに関する共同研究をS.Akbulut(ミシガン州立大)と行った。 昨年度の共同研究ではコルクの様々な具体例を構成した。今年度の共同研究では4次元多様体のコルクの構造を具体例の構成により考察した。まず、報告者が以前構成した多様体の中に、同一のコルクの二つの異なる埋め込みであって、それぞれの貼り直しにより互いに異なる二つの微分構造が得られる例を構成した。この結果と昨年度に得た結果をまとめた共著論文をJournal of Gokova Geometry Topologyに投稿・出版した。 その後さらに研究を進め,同一のコルクの同一の多様体への無限個の異なる埋め込みであって、それぞれの貼り直しにより互いに異なる無限個の微分構造が得られる例を構成した。また、多様体の中に有限個の多くのコルクを分離して配置する例を与えた。以上の結果は共著論文として専門誌に投稿中である。 次にコルクの応用として、コンパクトスタイン曲面の対で同相だが微分同相ではないものを第2ベッチ数が1以上の場合に構成した。この結果も共著論文として専門誌に投稿中である。 また、昨年度投稿した論文がJournal of Topologyに掲載された。
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