2007 Fiscal Year Annual Research Report
数値解析によるヒートアイランド現象の予測及び評価手法の開発に関する研究
Project/Area Number |
07J01030
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川本 陽一 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 都市気候 / ヒートアイランド現象 / メソスケール数値気象モデル / 点都市キャノピーモデル |
Research Abstract |
平成19年度は、主に非静力学メソスケール数値気象モデルMM5の改良を中心として研究を行った。具体的内容としては、気象予報に適用する事を前提として開発が進められたメソスケールモデルを都市気候の解析に適用すべく、モデルの検討、及び改良を行った。気象分野と建築・都市気候の分野では興味の対象となる領域が異なり、都市気候の解析のためには地表近傍の詳細なモデル化が必要となるためである。改良点は主に、1)地表面パラメータの設定方法、2)都市からの人工排熱の組み込み、3)敏キャノピーモデル組み込みによる都市の影響の反映、の3点である。これにより、建築・都市気候の対象となる地表近傍の環境(気温・湿度・風向風速、等)を詳細に解析する事が可能となった。この成果について、博士論文として取り纏め東京大学大学院より学位を授与された。また、本研究の成果は平成20年度中に海外・国内の学会で発表する予定である。当初計画していた、風洞実験や実測データを用いた都市キャノピーモデルの精度検証に関しては、当該年度内に遂行する事は出来なかった。しかし現在、自身が参加している日本建築学会の都市気候モデリングワーキンググループの活動の一環として、他の研究者との共同により、屋外実測データとの比較検証を行っている段階である。単独で行うよりもワーキンググループとして共同で行う事で、より多角的な視点による精度検証を行う事が可能であると期待する。
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Research Products
(4 results)