2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J01063
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
野瀬 和利 National Cardiovascular Center Research Institute, 病因部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 皮膚ガス / 呼気 / 生体ガス / ガス分析 |
Research Abstract |
ヒト皮膚表面より放出するガス(皮膚ガス)は痛みを伴わず安全に採取することができるため,連続モニタリングに適しており臨床応用が期待できる.しかし,皮膚ガス成分は総じて微量であることもあり実際の臨床応用を目指す場合,病態との因果関係について未解明な点が多い,採取方法が最適化されていない,高感度皮膚ガス分析装置を検討する必要がある,といった解決すべき課題がある.まず,ヒトの生活習慣と皮膚ガスの関係についての検討を行うことにした.研究対象としたアセトアルデヒド,アセトン等は飲酒や食事によって体内濃度が変動する成分である.本年度(3年度目)は,前年度の研究成果である飲酒または絶食時の皮膚ガスアセトアルデヒドならびにアセトンの動態に関する報告を国際学会にて発表した.結果をまとめるにあたり,装置の測定結果をより精度良く処理するためのソウトウェアを自作した.また,近年,水素がヒドロキシラジカルを選択的に消去するとの報告がなされた.水素を含んだ水素水が市販されており,生体での水素の動態を検討する目的で使用した.水素水摂取前から一定時間間隔で皮膚ガスならびに呼気を採取し,その動態を検討した結果,水素水摂取に伴い皮膚水素濃度が有意に上昇することが明確になった.また,皮膚ガス水素は時間遅れなく呼気と同様の変動をすることも確認できた.その成果は2件学会発表を行った.以上,飲食等の生活習慣と皮膚ガスとの関連を検討する上で有益な知見を得ることができた.
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Research Products
(9 results)