2008 Fiscal Year Annual Research Report
信号処理回路を多系統集積したLSIを用いたX線CCDの高速信号処理システムの開発
Project/Area Number |
07J01133
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松浦 大介 Osaka University, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | X線CCD / ASIC / X線検出器 / X線天文学 / イメージングセンサー |
Research Abstract |
私の研究はX線CCDの信号処理用LSIを開発し、これを応用して低雑音で時間分解能が現在の1/100(数10ミリ秒)のCCDカメラシステムを作ることです。これにより時間変動の早いX線天体の観測や医療分野では心臓等のX線動画を取得できるようになります。改善方法はCCDの信号読み出し口の数を増やし、本研究で開発したLSIを用いて並列処理するものです。既存のシステムは市販のIC部品で構成しているために1チャンネル当たりの回路サイズや消費電力は大きく、特に人工衛星搭載を考えた場合には多チャンネル化が非常に困難です。現在ではピクセル検出器やストリップ検出器の信号処理回路のLSI化が様々な機関で研究されるようになっております。 私の研究室では現在2013年打ち上げ予定の次期X線天文衛星(ASTRO-H)に搭載するX線CCDカメラシステム(SXI)の開発を進めています。本衛星には我々の開発したLSIがCCDの読み出しシステムとして使用されます。本年度の成果は開発したLSIを使用して衛星搭載用CCDの読み出し試験を行い、要求性能を達成できたことです。また、雑音レベルは以前のものより25%改善した新しいLSIの開発にも成功しており、今後より低雑音のカメラシステムを構築できると思われます。
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Research Products
(2 results)