2007 Fiscal Year Annual Research Report
高次情報処理による道路幾何情報集約とその応用に関する研究
Project/Area Number |
07J01174
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
澤野 弘明 Waseda University, 情報生産システム研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 案内システム / 動的輪郭モデルsnake / 道路白線 / 消失線 / 交差禁止処理 |
Research Abstract |
円滑な道路案内を目的としてカーナビゲーションシステム(以下,カーナビ)に三次元CGが使用されている.しかし,実際の風景を模擬するための詳細なモデリングデータを作成することは容易ではなく,大きな人的,予算的コストが要求される.そこで筆者が所属する研究室では拡張現実感技術を利用した次世代カーナビの開発を進めている.そこではAR表示の基礎のために,車載カメラを用いた道路環境情報の認識が重要となっている.今年度の本研究では動的輪郭モデルのひとつであるsnakeにより道路シーンから道路両端白線の両エッジを追跡する一手法を提案した. 道路両端に道路白線が存在すると仮定し,それらを対にしたときにそれぞれの道路白線に対して内側と外側の物理的なエッジが合計4本存在する.これらは画像の輝度値を一階偏微分した結果に現れる正と負のピークに対応する.そこで追跡対象別にピークの符号と一階偏微分の方向を考慮した画像エネルギを用いた.これまでの手法では,複数のsnakeを独立して扱ってきたが,本研究ではそれぞれのsnakeの相互作用を考慮した手法に着目した.特に消失線付近の複数の制御点を統一する拘束条件,snakeの交差禁止処理を用いて収束点の決定法を利用することにより,ロバスト性の向上が確認された.またこれまでの実験では,snakeの初期位置を目視によって決定しており,ユーザが決定する初期位置によって実験結果が異なるという問題点があった.そこで輝度値に対する一階編微分の結果を考慮した初期位置決定法を提案した.実写動画像を用いた実験において,上記で示した提案手法により,抽出精度・ロバスト性の向上を確認し,有効性が示された.
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Research Products
(8 results)