2008 Fiscal Year Annual Research Report
日本のアヴァンギャルド芸術における境界と周縁-1920年代〜50年代
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07J01221
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
谷口 英理 Tokyo National University of Fine Arts and Music, 大学院・美術研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | モダニズム / アヴァンギャルド / 日本近代 / メディア / テクノロジー / 戦時下 / 視覚芸術 |
Research Abstract |
1.1930年前後の美術と映画との関係を調査し、作品面、言説面から検討を行った。その結果を口頭発表、および論文の形で公表した。 2.1930年代後半から1940年代初頭の前衛絵画と、写真などの機械的な視覚メディアとの関連を調査・検討した。その結果を、論文「機械的視覚メディアの「影響」から見る昭和10年代の絵画-瀧口修造「影響について」(昭和14年)を手掛かりに-」(『昭和期美術展覧会の研究』)として発表した。 3.芦屋市立美術博物館において、吉原治良の旧蔵資料の調査を行った。特に吉原撮影の写真の調査、旧蔵書の調査を行うことで、1930年代後半の前衛美術と機械的な視覚メディアとの密接な関わりを検証することが目的で、今後も調査を継続して行う予定。 4.甲南大学長谷川三郎記念ギャラリーにおいて、長谷川三郎の作品及び資料の調査を行った。現在も、調査を継続中。戦前期の長谷川三郎の作品に関する論文としてまとめ、博士論文におさめる予定。 5.メディアやテクノロジーとの関わりという切断面から、1920年代〜50年代の日本のアヴァンギャルド芸術を考察することを、2009年度に提出予定の博士論文のテーマに決定し、東京藝術大学に予備申請を行った。
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