2007 Fiscal Year Annual Research Report
高信頼大規模集積回路製造へ向けたトランジスタモデリングに関する研究
Project/Area Number |
07J01356
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
黒田 理人 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | MOSトランジスタ / 大規模集積回 / 信頼性 / ばらつき / ノイズ |
Research Abstract |
1万〜1000万個の大規模トランジスタの特性評価が数十秒という短時間で測定可能なTEG(Test Element Group)を用いて、0.7秒毎にトランジスタの電流電圧特性を連続的に取り込むことで、新規にRandom Telegraph Signal(RTS)ノイズを測定することが可能になった。ここでRTSノイズとは、トランジスタのキャリアである電子やホールがゲート絶縁膜中のトラップに捕獲されたり放出されたりすることによって起こり、トランジスタ特性が時間的にランダムに変化することによって発現するノイズである。発現するトランジスタとしては1%以下程度と少ないが、高精度アナログ回路の特性劣化やイメージセンサのちらつきなどを引き起こす要因であり近年大きな問題となっている。研究成果ではRTSノイズを示すトランジスタの発現確立の、トランジスタチャンネル面積による依存性、ドレイン電流値や基板バイアスといったトランジスタの駆動領域による依存性を定量的に明らかにすることができ、RTSノイズの原因解明やモデル化、低減に必要不可欠な情報が短時間で得られるようになった。また、Silicon on Insulator基板を用いた Accumulation-Modeトランジスタが、Hot carrierストレスやNegative Bias Temperatureストレスに対する耐性が、従来から使われていたInversion-Modeトランジスタと比べて高いことを実験的に示し、またその理由が動作原理に基づくものであることを示した。さらに、シリコン表面の原子オーダー平坦化のプロセスを導入することによって、トランジスタの1/fノイズや特性ばらつきを低減できることが明らかになった。
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Research Products
(13 results)