2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J01394
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
永田 健一 Osaka City University, 大学院・医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 神経 / 再生 / 発生 / ノックアウトマウス / プロテアーゼ |
Research Abstract |
神経再生関連分子であるDamage-induced neuronal endopeptidase(DINE)の機能を明らかにするために、in vivo及びin vitroの実験手法を用いて解析を進めた。 1.in vivoでの機能解析 DINEノックアウトマウス(以降ではKOマウス)の神経の発生過程に異常がみられるかどうかを形態学的に検討した。胎生12.5日齢のKOマウスを詳細に検討した結果、内側胸筋神経、胸背神経で筋内での分岐異常が明らかとなった。しかし、運動神経全般に異常が認められるわけではなかった。また、運動神経以外にも自律神経、感覚神経で神経分岐の観点から検討を行ったが、DINE欠損の影響は認められなかった。 2.in vitroでの機能解析 DINEの基質を同定するため、in vitro virus法の実験系確立を目指した。本方法はmRNAとそれに由来するペプチド断片を連結させる技術により、in vitroで網羅的かつ高感度に基質を検出することができる優れた手法である。本方法で基質探索を行うためには、in vitro virusライブラリーおよび分泌型DINEタンパクとの2つの作製が必要であるため、まずはこれらの作製をすすめた。 本研究により、DINEが特定の筋の適切な神経支配にとって必須の分子であることが明らかとなった。また、本研究をさらに進展させ、in vitro virus法を用いてDINEの基質を同定することで、神経の発生・再生に関する新たな知見が得られると考えられる。
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Research Products
(1 results)