2008 Fiscal Year Annual Research Report
部位別多周波BI法を用いた高齢者の筋量および筋量分布推定の妥当性検討
Project/Area Number |
07J01440
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山田 陽介 Kyoto University, 高等教育研究開発推進センター, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 生体電気インピーダンス法 / 高齢者 / インピーダンス分光法 / 二重標識水 / 細胞内外液量 / 体肢骨格筋量 / 身体組成 / 要介護 |
Research Abstract |
本研究は,新たな方法である部位別多周波インピーダンス分光法(S-BIS)を用いて高齢者の体組成(特に筋量と筋量分布)測定を可能にすることを目的として実施した.目的を達するためには,インピーダンスを部位別に測定する意義と,多周波で測定する意義を別々に明らかにしたうえで,最終的に統合する必要があった.本年度においては,まず,インピーダンスを体肢部位別に計測し,特に体肢の遠位部と近位部とを分けて計測することで,高齢者の全身の体組成の推定精度が向上することを明らかにした.この研究は二重標識水(DLW)を質量分析計で分析する方法を体水分量のリファレンスとしておこなっており,研究成果は国際的な学術雑誌に受理された.次に,多周波で下腿部と大腿部の筋内水分分布を計測した結果を筋力・筋パワーと比較検討し,従来の高齢者の筋量評価の問題点を指摘した.この研究成果も国際的な学術雑誌に投稿し,現在再査読中である.さらに画像法による筋断面積評価と比べた研究においても,S-BISによる体肢筋量推定の妥当性が示された.加えて,DLW法と臭化ナトリウム(NaBr)投与法を用いた細胞内外液量の測定をリファレンスにし,S-BISの細胞内外液測定の推定精度を検証した.本研究から,S-BISでは浮腫などを有する高齢者など,従来体組成を正確に測定することができなかった集団においても筋量や筋量分布を評価できることが示唆された.これらの研究成果を統合すると,高齢者でも適用可能な簡便な筋量と筋量分布測定法の確立が可能になったといえる.
|
Research Products
(10 results)
-
-
-
-
-
[Journal Article] Head-down bed rest により生ずる体液移動と筋萎縮への対抗措置の効果2009
Author(s)
櫻井博紀, 岩瀬敏, 菅屋潤壹, 増尾善久, 西村直記, 山田陽介, 太田めぐみ, 富田真司, 福永哲夫, 石田浩司, 秋間広, 片山敬章, 清水祐樹, 佐藤麻紀, D Kanikowska, 鈴木里美, 渡邉順子, 平柳要, 塩澤友規
-
Journal Title
Space Utilization Research 24
Pages: 278-280
-
-
-
-
-