2007 Fiscal Year Annual Research Report
光符号多重分割技術に基づく超高速ネットワークに関する研究
Project/Area Number |
07J01445
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
黄 少偉 Osaka University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 多重干渉伝搬 / サイクルアタック / 深さ探索 |
Research Abstract |
近年、インターネットトラフィック量の増加によって、中継ノードにおいて信号を電気に変換せず光のままに処理できる、いわゆるトランスペアレントネットワークを構築することは大変期待されている。なので、本年度の研究は、全光光符号分割多重技術に基づくネットワークを研究の対象とし、ネットワークを設計する際に光符号分割多重による特定の問題を解明していくのを目的とした。具体的な内容は次のように説明する。まず、光符号分割多重パス間にある多重干渉の伝搬モデルを確立し、その伝搬のメカニズムを初めて解明した。次は、多重干渉の伝搬により雑音が集積されることは光パスの信号品質の劣化の要因となる。さらに、ネットワーク内で動的に光パスを設定するため、集積された雑音が光パス間で伝搬され、周回される可能性があると確認できた。雑音が周回されることによって、その雑音に影響きれる光パスの信号品質が崩れてしまうという現象が起こる。この現象をサイクルアタックと定義した。 なので、光符号分割多重技術に基づくネットワークにおいて光パスを設定するとき、サイクルアタックの形成を回避することはもっとも重要なことになった。本研究では、深さ探索に基づくアルゴリズムを提案し、光パスを設定する前にサイクルアタックを検知する。また、サイクルアタックを検知する場合に、再予約手法を用い回線を確保する。理論分析の結果から、提案手法によりサイクルアタックを回避できたと確認し、全光光符号分割多重技術に基づくネットワークの最適設計に必要なパラメタも分かった。 その研究の成果が、国際会議OECC/IOOC 2007と国際電気電子学会IEEEに行われるGLOBECOM 2007に発表されている。さらに、国際電気電子学会IEEEの学術雑誌にフルペーパは一篇が採択された。本年度の研究が、関連の研究分野に先行性を持つ研究と認められ、インパクトも大きいと評判されている。
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Research Products
(3 results)