2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J01490
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野間 由里 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | クライオプラズマ / 液体窒素 / 液体ヘリウム / ヘリウムエキシマー / ITO電極 / 自己組織化 |
Research Abstract |
本研究ではガス温度領域が数千ケルビンから数万ケルビンの熱プラズマ、室温から数千ケルビンの低温プラズマに続く新温度領域である室温から数千ケルビンの低温プラズマに続く新温度領域である室温以下のプラズマ、クライオプラズマの発生・診断を行っており、それと同時に発生・診断により得られる知見からクライオプラズマ応用の可能性も示唆し、プラズマ科学及びプラズマプロセス工学の新しい研究領域の創成を最終目的とする。今までに連続的に温度を変化(4〜300K)させてヘリウムガスを作動ガスとしてクライオプラズマの発生を行った。そして、プラズマのガス温度低下すなわちガス分子の運動エネルギー低下とともに状態がどのように変化していくのかを調べると、クライオプラズマの様子をはじめとし分子間相互作用、電気学的特性、それから分光学的特性がプラズマのガス温度低下に伴い遷移していくことが確認された。そして応用の観点からは、このガス温度低下すなわちガス分子の運動エネルギー低下にともなうプラズマ状態の遷移により、低温環境を利用したプラズマエッチングやプラズマ薄膜生成のようにプラズマを室温以下でプロセスへ応用する際のプラズマのガス温度を診断することの必要性や遷移に伴い現れたクライオプラズマの特徴を活かしたプロセス応用の可能性が示唆された。このことから、クライオマイクロプラズマの発生・診断・材料プロセスに関する総括的な知見を得るという当初の研究実施計画が達成されたと言える。
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Research Products
(5 results)