2007 Fiscal Year Annual Research Report
非線形性を考慮した多重バイオメトリクス個人認証方式に関する研究
Project/Area Number |
07J01608
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
市野 将嗣 Waseda University, 理工学術院, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 個人認証 / 唇動作 / 音声 / 正準角 / 相互部分空間法 / 核非線形相互部分空間法 |
Research Abstract |
本研究では,核非線形相互部分空間法を用いた唇動作と音声の個人認証方法を提案している.本年度は,さらに高性能な識別器を構成するために今までに提案された複数の正準角の統合による核非線形相互部分空間法に関して認証精度などを比較した結果をまとめた.相互部分空間法の認証精度向上のために,対象データからどのように部分空間の基底を求めるかということが今まで主に議論されてきた.一方,相互部分空間法の類似度として複数の正準角を定義することができることから,複数の正準角を用いて認識することが提案され,各正準角には認識に有効な特徴がある可能性があることが実験的に示されている.これらの特徴を考慮して複数の正準角を使うことにより認証精度の向上が期待できる.従来の正準角の統合方法として,複数正準角の平均値を用いる方法やAdaBoostを用いる方法が提案されている.しかしながら,これらの手法に関して比較検討が行われていないことから,どの手法を用いて正準角を統合すればよいかを明らかにするためにもこれらの手法を比較検討する必要がある.また,本研究では,さらに認証精度向上のために複数の正準角を統合する方法に関して検討を行った.各正準角を識別器から出力された類似度とみなすことにより,複数の識別器の統合手法を利用することができる.そこで,本研究では,正準角に対応する類似度の統合アルゴリズムに核非線形判別分析を用いることを提案した.唇動作データと音声データそれぞれに核非線形相互部分空間法を適用させた2つの実験に対して,従来手法である複数正準角の平均値を用いる方法,AdaBoostを用いる方法と核非線形判別分析を用いる方法の比較を行い,カーネルパラメータなどの条件が同じ場合核非線形判別分析が高い識別率を示した.
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Research Products
(2 results)