2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J01665
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
馬場 裕 The Institute of Physical and Chemical Research, 川合理論物理学研究室, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 超弦理論 / Dブレーン / 閉弦の場の理論 |
Research Abstract |
昨年度までの研究により、OSp不変な閉弦の場の理論において、Dブレーンの励起した状態を構成する事ができていた。これを超弦の場の理論に拡張するため、OSp不変な超閉弦の場の理論を構成する事が、本年度の目標であった。 OSp不変な閉弦の場の理論は、ライトコーンゲージの弦の場の理論に、ボソン的な2方向とフェルミオン的な2方向をそれぞれ足す事により得られる。足した方向の自由度は、Parisi-Sourlasメカニズムによりキャンセルしている。実際、方向を増やした理論は、BRST不変性を持っており、この対称性で不変なオブザーバブルは、元の理論と同じ数だけ存在する事が証明されている。この構成をNSR形式の超弦の場合に拡張したい。単純な拡張を考えた場合、超弦のNSセクターに関しては、うまく行っているが、Rセクターに関してはParisi-Sourlasメカニズムがうまく働かず、元の理論と違う理論になってしまう事がわかった。この問題の解決方法として、ライトコーンゲージの超弦の場の理論にボソン的な方向を4方向、フェルミオン的な方向を4方向足せばよいという事がわかった。実際、このとき理論を不変に保つBRST変換を構成する事ができ、この変換で不変なオブザーバブルは、ライトコーンゲージの理論と同じ数だけ存在することがわかった。また、これらのオブザーバブルの2点関数は正しく共変な2点関数を与えるという事を証明した。
|
Research Products
(4 results)