2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J01682
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
二本杉 剛 Osaka University, 経済学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ニューロエコノミックス / いじわる / 利他性 / fMRI / 意思決定 |
Research Abstract |
ヒトの社会行動の源泉を明らかにすることは、社会経済の制度設計において大変重要である。制度にどのようなインセンティブを含めるかにより、制度の効果は大きく異なる。ヒトの社会行動の源泉を知ることができれば、制度の目的に沿ったインセンティブを知ることができる。本研究では経済実験の手法を用いて観察されているいじわる行動と親切行動を中心に社会行動の源泉を明らかにする。いじわる行動とは、自己の利得を少し下げてまでも相手の利得を大きく下げようとする行動であり、親切行動とは、自己の利得を少し下げてまでも相手の利得を大きく上げようとする行動である。本研究では二人一組になり、単純な利得表を用いた経済的意思決定ゲームを行い、意思決定中および相手の意思決定結果を見たときの脳活動についてfMRI装置を用いて計測した。その結果、親切にされるときには、吻内側前頭皮質の後部領域では将来より良い行動ができるように親切行動の価値評価やモニタリングをしており、左前島皮質では不自然さを感じており、線条体の一部である被殻において、報酬に満足感を抱いていた可能性がある。重要なことは、被験者は、親切行動には何かしらの奇妙な意図があると捉えていたことである。つまり、親切行動とは不自然な行為であり、理解し難い行為であると認識していることである。これは、ただより怖いものはないという感じであろう。ただし、これらの内容は、現在分析途中のため、また、論文として公表されているものではないため確実な内容とは言えない。
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Research Products
(2 results)