2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J01708
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
星 貴之 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | センサネットワーク / 触覚センサ / 三次元形状 / 重力 / 地磁気 / 二次元通信 / フレキシブルセンサ / 冗長自由度 |
Research Abstract |
受入研究者の研究室では"二次元通信"という新しい通信技術を提案し、研究を進めている。これは2次元的な通信シートの中に局在させた電磁波を用いて通信および給電を行なう技術であり、研究室での原理確認実験の結果をもとに民間企業での実用化開発も始まっている。この技術を用いると、煩雑な配線を用いることなくシート上に多数のセンサ素子を配置することができる。この二次元通信のアプリケーションとして、触覚センサスキン(人工皮膚)を開発中である。人工皮膚の構造は、自身の形状を計測する布状の新規デバイス(三次元キャプチャシート:3DCS)で発泡ウレタンなどの柔軟体を覆うものである。物体が接触したときの発泡ウレタンの表面変位を3DCSで取得し、物体の大きさや形状、位置、数、力の大きさなどを知ることができる。現在はこのセンサのキーデバイスとなる3DCSの開発を主に行っている。 3DCSはシート上に多数分布させた微小センサからのデータにもとづいて全体の形状を再構成するデバイスである。これは人工皮膚のみならず、直感的なマンマシンインタフェース、対象を直接包み込むことによる形状・サイズ計測、モーションキャプチャスーツなど広い応用を期待することもできる。現在採用しているセンサは6軸センサ(三軸加速度・三軸磁気)である。重力と地磁気を計測することにより、そのデータにもとづいてシート形状を再構成することができる。 平成19年度中に、再構成の理論を構築し、シミュレーションによる検証、及び実機の製作・動作確認を行った。実機は小型基板上に実装した6軸センサ24個を配線によって接続して3×3の格子状に配列したものである。この実機の三次元空間中での形状が7Hzのサンプリングレートで再構成できることを確認した。今後、布上に実装可能にするため、センサ基板のさらなる小型化と二次元通信の導入を目指す。 なお本研究は、SICE Annual Conference 2007 においてSICE International Award を受賞した(2名受賞のうちの1名)。
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Research Products
(7 results)