2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J01833
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
亀田 俊和 Kyoto University, 大学院・人間・環境学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 鎌倉幕府 / 施行システム / 観応の擾乱 / 足利尊氏 / 足利義詮 / 下文施行システム / 将軍親裁 / 管領制度 |
Research Abstract |
本年度は、まず平成18年に発表された歴史学の論文や著書、史料集等を紹介するコーナーである「2006年の歴史学界-回顧と展望-」(『史学雑誌』第116編5号、2007年5月)において、「日本中世 四 南北朝期」の項を担当・執筆した。 5月19日には、大阪大学で開催された第394回法制史学会近畿部会において「鎌倉幕府施行システムの基礎的研究」と題する報告を行った。この報告では、鎌倉幕府が発給した施行状を網羅的に収集し、文書様式や発給体系など基礎的な事実解明を行った。 次いで、「観応の擾乱以降の下文施行システム-尊氏・義詮下文施行状を中心として-」と題する論文を執筆した。これは、観応の擾乱以降足利義詮の死去に至るまでの将軍発給の下文・寄進状の施行状について検討・考察を加え、当該期の室町幕府の権力構造の解明を目指した研究である。また、守護に対して段銭や諸公事の免除や使者入部停止を命じる将軍御判御教書の執行を命じる管領施行状に関する研究も行った。この研究は、現在も継続中である。 11月23日から26日にかけては沖縄県の名桜大学で開催された、大韓民国の学会である東北アジア文化学会の第15回国際学術大会に参加し、24日に行われた報告・佐藤雄介「近世中後期の朝幕関係と大名-勅使馳走をめぐって-」への指定討論を担当した。 平成20年6月29日に大阪歴史学会で「鎌倉府施行システムの形成と展開」と題する大会報告を行うことが決定したことをうけて、現在この報告に向けての準備を行っている。
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Research Products
(2 results)