2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J01851
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
神 紘一郎 The University of Tokyo, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 人工ペプチド / 環状化ペプチド / ペプチド医薬 / 無細胞翻訳系 / フレキシザイム / 人工アミノ酸の部位特異的変異導入 |
Research Abstract |
私は現在、「ジスルフィド結合をより安定なGS結合に置換した環状ペプチドの翻訳合成」というテーマで、フレキシザイムと呼ばれるRNA触媒を用いた新規環状ペプチドの翻訳合成に従事している。私は、RNA触媒であるフレキシザイム技術を用いて翻訳系の開始反応において非天然アミノ酸を導入し、開始メチオニンの代わりに化学合成した基質を導入した。このとき、N末端に導入する非天然アミノ酸の構造に、クロロアセチル基とクロロベンジル基を取り入れることで、ペプチド鎖中のシステインチオール基とSN2反応により環状化反応が起こるようにした。こうして、元来のジスルフィド結合をより化学的に安定なCS結合に置き換えることを計画した。これまでに標的ペプチドとして、ペプチドホルモンであるバソプレッシンの誘導体および抗腫瘍因子であるGrb7のSH2ドメインに結合するG718NATEと呼ばれるペプチドの誘導体の翻訳合成を行った翻訳合成した。バソプレッシンは、主に腎臓に分布するV2受容体に結合することで、腎臓での水再吸収により体液の喪失を防ぐ効果を持ち、またgrb718誘導体は抗腫瘍因子であるGrb7のSH2ドメインに結合する。今後はこれらの生理活性をvitro,vivoのアッセイ系において測定したいと考えている。
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Research Products
(1 results)