2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J01864
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
ボッレーガラ ダヌシカ The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 類似性 / 類似度尺度 / 関係類似性 / analogy / 曖昧性解消 / エンティティ / 機械学習 / クラスタリング |
Research Abstract |
類似性(similarity)は大きく「属性類似性」(attributional similarity)と「関係類似性」(relational similarity)として二つに分類することができます。属性類似性とは二つの概念が持つ属性同士の対応関係である。例えば、Jaguarとcatを考えるとそれぞれが哺乳類であり、4本の足を持っており、肉食動物である。Jaguarとcatはこのように沢山の属性を共通して持っているので高い属性類似性を持っているといえる。一方関係類似性だが、 二つの単語対に対して定義される。つまり、それぞれの単語対に含まれる二つの単語間に成り立つ関係がどれくらい近いかということを関係類似性で評価される。例として(ダチョウ、鳥)単語対と(ライオン、猫)単語対が挙げられる。ダチョウは地球上に存在する最も大きな鳥であり、ライオンは同様に最も大きな猫である。それぞれの単語対では「〜は最も大きな〜である」という関係が成り立つのでこれらの単語対間には高い関係類似性があるといえる。 関係類似性を高精度で測れることが本研究課題である「対象物の曖昧性解消」の他数多くのタスクで大変重要になる。 本研究ではWeb検索エンジンを用いて単語対間の関係類似度を計算する手法を提案した。まず与えられた単語対をWeb検索エンジンに入力し得られたスニベットの中から関係を表す単語パターンを生成する。そのために部分列生成アルゴリズムであるprefixspanアルゴリズムに基づく高速パターン生成手法を提案した。一つの関係が複数のパターンで表現される場合(例:言い換えパターン)があるので抽出されたパターンをまずくラスクリングし意味的に似たパターンを認識できるようにした。そのためには膨大な数のパターンを効率良くクラスタリングできるアルゴリズムを提案した。生成されたクラスターがそれぞれ独立な関係を表現しているとは限らないので関係類似性を計測する際にこれらのクラスター間の関係を考慮する必要がある。そのためにMahalanobis距離を適用した。尚、どのクラスターが関係類似性を計測する際にどの程度貢献するのかを決めるために学習データを用いた。学習のためにInformation theoretic metric learningアプローチ(Davis 2007)を使用した。 提案手法をSAT類推問題評価データと固有名詞からなる単語対(ENTデータセット)を使って評価した。いずれのデータセット上でも高い精度が得られ先行研究や様々なベースラインより優れていることが分かった。この研究成果はWeb Search and Data Mining(WSDM 2009)やWorld Wide Web Conference(WWW 2009)といったWeb分野で最高峰の国際会議でfull paperとして採択され国際的にも高い評価を受けた。
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Research Products
(6 results)