2007 Fiscal Year Annual Research Report
コンパクトなデータ構造による大規模な集合表現の研究
Project/Area Number |
07J01885
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清 雄一 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 無線センサーネットワーク / 分散ハッシュテーブル / データ構造 / トラフィック量 / セキュリティ |
Research Abstract |
Bloom Filterという既存のデータ構造を基に、Ringed FilterやFlexible Bloom Filterの開発を行った。これらのFilterは、既存のBloom Filterよりも、大規模な集合を短時間でチェックできるコンパクトなデータ構造である。提案するコンパクトなデータ構造を用いることにより、Peer-to-Peerの一形態である分散ハッシュテーブルにおいて、トラフィック量の削減が実現できることを、数学的証明・シミュレーションにより示した。特に、Ringed Filterは、二つの集合の和を取る際に有効であり、Flexible Bloom Filterは、任意の数の集合の和を取る際に有効である。 また、提案するデータ構造が、センサーネットワークの分野にも有効であることを示した。同時に、センサーネットワークにおいて、提案Filterを分割して各ノードに配布することにより、従来よりも少ないデータ量で多くの情報量を持たせることが可能となった。提案手方により、センサーネットワークにおけるセキュリティの向上ができることを数学的証明・シミュレーションにより示した。特に無線センサーネットワークにおいては、各センサーノードは低性能であることが多く、多くのデータ量を保持させることが難しいため、提案するFilterを用いることで、保存すべきデータ量を抑えつつ、セキュリティの向上を実現することが可能となる。
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Research Products
(5 results)