2009 Fiscal Year Annual Research Report
乳児の音声情報処理の発達と言語獲得:事象関連電位による研究
Project/Area Number |
07J01902
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
工藤 紀子 Kobe University, 人文学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 乳児 / 事象関連電位 / 言語発達 |
Research Abstract |
乳児は、生後およそ10ヶ月~1歳頃の間に初語が出現すると、その後少しずつ発話する語彙の数を増やしていく。しかしそのまま順調に語彙数が増えるわけではなく、しばらくは大きな変化はなく、やがて1歳半頃になると突然爆発的に語彙数が増えはじめる。これを語彙爆発という。申請者は、この語彙爆発にアクセントが関与し、この時期の前後でアクセントの役割が異なるのではないかと考えた。すなわち初語が出現するまでは、まず発話を単語のまとまりごとに区切るためにアクセントを手がかりとして用いるが、語彙爆発の時期である1歳半頃には、アクセントの種類やアクセントの対立を手がかりに用いて、単語を区別するようになるのではないだろうか。本研究の目的は、乳児は発話を単語のまとまりごとに分節化するためにどのような言語特徴を利用しているのか、乳児が語彙数を増やす過程でアクセントはどのような役割を果たしているのか、を明らかにすることである。 今年度も、初語以前から語彙爆発の時期において実際にアクセントがどのように現れ、語彙爆発の時期までにどのように変化するのかを観察するために、乳児の発する音声を0~1歳3か月の間1週間あるいは2週間ごとに継続して録音した。しかしこの時期になっても初語が現れず、アクセントの観察を行うことができなかった。さらに継続して観察すると同時に、研究対象の月齢を再検討する必要があると考える。
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