2007 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質脱リン酸化酵素PGLMの新規シグナル伝達経路の探索および生理機能の解明
Project/Area Number |
07J01954
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
早河 輝幸 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | シグナル伝達 / 分子生物学 / ホスファターゼ / ストレス応答 |
Research Abstract |
本研究においてはストレス応答性MAPKKKであるASK1およびその結合分子として同定された新規タンパク質脱リン酸化酵素PGLMの新規シグナル伝達経路の同定およびその生理機能の解明を目的としている。その目的を達成するため、モデル生物として線虫Caenorhabditis elegansおよびマウスMusmusculusをモデル生物として用いて研究を行ってきた。 本年度は野生型線虫と線虫ASK1(NSY-1)の変異体株であるnsy-1(ky400)および線虫PGLM(PGLM-1)の変異体株であるpglm-1(km45)の3株について、主にストレス応答の観点から新規表現型の探索を行ってきた。まず、既知表現型である酸化ストレスおよび細菌感染に対するnsy-1変異体の高感受性という表現型について再現性を確認した。この表現型についてはpg1m-1変異体は野生型と同様の表現型しか観察されなかった。その後、さらに多種のストレスに対する感受性を検討した結果、nsy-1(ky400)変異体について以下の3つの新規表現型が明らかとなった。 1.nsy-1変異体は小胞体ストレスに高感受性を示す。 2.nsy-1変異体はDNAメチル化剤に高感受性を示す。 3.nsy-1変異体は無酸素刺激に抵抗性を示す。 現在は以上3つの表現型について解析を行っている。特に表現型3については他のnsy-1の表現型とは逆に抵抗性を示すことから、新規の生理機能を解析する目的で現在詳細に検討を行っている。
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Research Products
(2 results)