2008 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質脱リン酸化酵素PGLMの新規シグナル伝達経路の探索および生理機能の解明
Project/Area Number |
07J01954
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
早河 輝幸 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | シグナル伝達 / 分子生物学 / ホスファターゼ / ストレス応答 |
Research Abstract |
本研究では,ストレス応答において重要な役割を果たすリン酸化酵素Apoptosis Signal-regulating Kinase 1(ASK1)の新たな制御分子として我々が同定した,PGLMという新規のタンパク質脱リン酸化酵素のシグナル伝達経路の探索およびその生理機能の解明を目的としている。その過程で,線虫におけるASK1およびPGLMの相同分子NSY-1およびCePGLMの機能欠失変異体の表現型解析を行ってきた。その結果,いくつかの表現型がnsy-1変異体において新たに明らかとなった。CePGLMの機能欠失変異体は残念ながらこれらの表現型を示さない。その中で無酸素刺激に対して抵抗性を示す表現型は,これまでに報告されたnsy-1の表現型(いずれもストレスに対して高感受性を示す)とは異なるものであり,NSY-1の生理機能そしていずれは進化的に保存されたASK1の新たな生理機能を明らかに出来ることを期待している。 今年度は無酸素の表現型について知見を深めるため,いくつかの想定されたメカニズムに関して,生化学的・遺伝学的解析を通じたアプローチを行った。その結果以下の3点が明らかとなった。 (1)NSY-1下流のMAPキナーゼであるPMK-1は無酸素刺激により活性化する。その活性化はNSY-1に依存する。 (2)無酸素応答においてNSY-1の上流因子としてTIR-1が機能する (3)無酸素応答においてNSY-1経路はInsulin/IGF経路とは独立して機能する 今後,これらの知見をもとにして新たなNSY-1の生理機能を解明すべく,網羅的RNAiやマイクロアレイによる発現解析を行っていく予定である。
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Research Products
(5 results)