2007 Fiscal Year Annual Research Report
微生物を宿主としたコンビナトリアル生合成法による非天然型植物ポリケタイドの網羅的生産
Project/Area Number |
07J01990
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
勝山 陽平 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 植物ポリケタイド / コンビナトリアル生合成 / III型ポリケタイド合成酵素 / クルクミノイド |
Research Abstract |
(目的) 植物ポリケタイドはフラボノイドやスチルベンに代表されるように高い生理活性を持つ化合物群である。これらの化合物は全てIII型ポリケタイド合成酵素により生合成される。また、コンビナトリアル生合成法とは人為的に生合成経路を構築することでこれまで存在しなかった新規な非天然型の天然物を生産する手法である。本研究ではIII型ポリケタイド合成酵素を用いたコンビナトリアル生合成法により従来よりも生理活性の高い新規な植物ポリケタイドの生産することを目的としている。本研究ではゲノムマイニングにより新規なIII型ポリケタイド合成酵素をスクリーニングし、発見された新規なIII型ポリケタイド合成酵素を用いて植物ポリケタイドの生産を行う。 (方法と結果) イネのゲノム情報を元にIII型ポリケタイド合成酵素ホモログをブラスト検索により検索したところ31種のIII型ポリケタイド合成酵素が存在した。これらの酵素の解析考行ったところそのうちの一つがクルクミノイドの合成を触媒する新規なIII型ポリケタイド合成酵素(クルクミノイド合成酵素)であることが明らかとなった。この酵素の詳細な機能解析を行った。この結果からクルクミノイド合成酵素は非天然型植物ポリケタイドの生産に用いることができる可能性が示唆された。また、この酵素を他の酵素とともに大腸菌内で過剰発現することでクルクミノイドの微生物生産を可能とした。また、この大腸菌を用いることで産業廃棄物である米糠ピッチより最も代表的なクルクミノイドであるクルクミンの生産を可能とした。 イネよりピノシルビンメチル化酵素をクローニングし、これまで本研究室により確立されていたスチルベン生産系と組み合わせることでスチルベンメチルエーテルの微生物生産を行った。また、スチルベンメチルエーテル生産大腸菌に非天然型の基質を添加することで非天然型のスチルベンメチルエーテルの生産を行った。
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Research Products
(4 results)