2007 Fiscal Year Annual Research Report
ホスファチジルエタノールアミン生合成系酵素の構造機能解析
Project/Area Number |
07J02035
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大塚 淳 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ホスファチジルエタノールアミン / CDP-Etn経路 / ECT / EKI / EPT / 膜タンパク質 / 相互作用解析 |
Research Abstract |
ホスファチジルエタノールアミン生合成系に属するEKI,ECT,EPTの相互作用解析をおこなうために、3つの酵素の調製法を確立することを中心に研究を進めてきた。ECTは既に大量調製系が確立されているため、EKIとEPTの発現系構築から研究を開始した。 【酵素EKIの発現系構築】培養条件を検討することによって、構造解析に十分な収量を得ることに成功し、精製条件を確立した。EKIが時間とともに劣化することが明らかとなった。なお、結晶構造が機能研究に有益な情報をもたらすと考えられるため、調製したEKIを用いて結晶化実験もおこなったが、現在までに結晶は得られていない。 【酵素EPTの発現系構築】膜タンパク質であるEPTの発現系構築は、大腸菌を宿主とする系での条件検討を進めてきた。C末端に付加した蛍光タンパク質GFPによってEPTの発現を確認したが、発現量は極微量であり、構造解析をおこなうには不十分であると結論づけた。発現したEPTが大腸菌の細胞膜へ挿入する過程がうまく進まなかったか、あるいは挿入後のコンポメーションがEPTを安定に保持することができなかったと考えている。 【酵素EKIとECTの相互作用解析】EKIとECTの相互作用解析をおこなった結果、溶液条件によってはEKIとECTが何らかの相互作用をする可能性が示唆された。しかし、相互作用解析の過程で精製EKIが劣化することが判明したことや、EKIとECTの間の相互作用は非常に弱いと予想されたことにより、今後も相互作用解析を続けていく必要があると分かった。
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Research Products
(2 results)