2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J02236
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
山藤 竜太郎 Hitotsubashi University, 大学院・商学研究科, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 代理商人 / 代理店 / サプライヤー・システム / 販売ネットワーク / 中国 |
Research Abstract |
「代理商人の機能」について、史料分析を中心とした歴史研究とオーラル・ヒストリーの手法を活用した現代の事例研究の両面から実施している。より具体的には、主な対象地域を中国とし、日本企業の中国進出にともなう中国国内の流通において生じる問題という観点から研究を行なっている。日本企業の国際化が直面する課題の1つとして、「世界の工場」から「世界の市場」へと変化する中国国内の流通への対応があり、この課題に対して一定の貢献を為しうることに意義があると考えられる。 歴史研究としては、「買弁」と呼ばれる形態の代理商人に注目して研究を実施している。史料的制約から、三井物産における買弁や、三井物産の買弁廃止における対応など、三井物産を主な対象企業としている。 「明治後期の三井物産の中国展開:買弁廃止に注目して」経営史学会関東部会(2007年9月於:日本大学)および、「明治後期における三井物産の中国展開:買弁廃止に注目して」経営史学会第43回全国大会(2007年10月、於:絵愛媛大学)を発表し、三井物産の中国展開と買弁制度との関係についての知見を得た。 今後は三菱商事などの他の日本企業や、ジャーディン・マセソン商会などの欧米企業との比較によって研究を深める予定である。 現代の事例研究としては、主に中国に進出している日本の自動車メーカーについて研究中である。出発点としてはサプライヤー・システムについて調査を行ない、『メイド・イン・チャイナ:中堅・中小企業の中国進出』新評論、2007年12月と「華南における自動車産業集積」中小企業基盤設備機構、2008年3月を公刊した。 今後は自動車の販売やアフターケアなど、販売ネットワークに関わる代理商人について調査を行なう予定である。
|
Research Products
(4 results)